「猫のストレスって寿命に関係あるのかな?短命になったりする?」
「猫が寿命に影響するくらいストレスを感じることって一体何?」
記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか。
確かに、猫の寿命はストレスで縮んでしまう可能性があります。
一般社団法人ペットフード協会が発表した「令和2年 全国犬猫飼育実績調査」によると、猫の平均寿命は一昔前よりかなり伸びて15.45歳。人間でいうと80歳です。
しかしながら、ストレスがかかっている猫は、それより寿命が短くなってしまうといわれているのです。
本記事では、猫のストレスと寿命の関連性と、どうすればストレスを回避して愛猫を長生きさせられるかについて解説します。
この記事でわかること
・猫の寿命はストレスで縮む可能性がある
・【一覧で解説】猫がストレスを感じる15の「要因」と表れる「症状」
・猫のストレスを軽減させる3つのポイント
・猫にストレスを与えず長生きさせる4つの秘訣
この記事を読めば、猫にストレスを与えず、長生きさせるために何をすればいいのかがわかります。
愛猫と、できるだけ長く楽しい時間を過ごせるように、最後まで読み進めて頂けたらと思います。
目次
1.猫の寿命はストレスで縮む可能性がある

猫にストレスを与えると、寿命に悪影響を及ぼします。
精神的にも身体的にもストレスがかかると、自律神経が乱れて動悸がしたり、免疫力が低下して、病気や突然死を引き起こしてしまうのです。
一見、自由気ままで自己中に生きているように見えてしまいがちな猫ですが、実は警戒心が強く敏感かつ繊細な動物です。
慣習的な生活を好むため、生活環境のちょっとした変化や、人間を含めた同居動物の存在などに、ストレスや疲れを感じてしまいがちです。
猫のストレスと寿命の関係をもう少し掘り下げてみましょう。
1-1.猫のストレスと寿命
結論からいうと、ストレスで猫の寿命は縮まる可能性があります。
直接の死因がストレスということではなく、ストレスが原因で病気になったり、持病が悪化して死に至るケースが少なくないということです。
猫は単独行動を好み、自分の身は自分で守るという習性を持っているので、些細なことにも敏感に反応し、警戒心を抱いてストレスを溜め込みます。
ストレスが健康に悪影響を及ぼすのは人間も猫も同じです。
猫もストレスによって、自律神経が乱れたり、免疫力が低下してウイルスなどに感染しやすくなるのです。
持病がある場合は、症状が悪化してしまうでしょう。
ストレス過多になると人間と同じようにうつ病の様な症状がみられる事もあります。
さらに怖いのは、猫には突然死が多く見られることで、生まれながらの心臓疾患などが原因でない場合の突然死は、ストレスによる心臓発作である可能性が高いと考えられています。
1-2.ストレスが原因でかかる猫の病気
ストレスは猫の病気の引き金になったり、持病を悪化させたりして、結果的に寿命に重大な影響を及ぼします。
ストレスが発症の原因とみられている猫の病気を、下記表にまとめましたのでご覧ください。
ストレスが原因で起こりやすい猫の病気
①胃腸炎(食欲不振、嘔吐、下痢) | ストレスで興奮・緊張状態が続くと消化器系の働きが低下し、食欲不振、嘔吐・下痢などを引き起こす。 また、ストレスで免疫力が下がることで、ウイルス性の胃腸炎になることがある。 |
②おしっこの病気(膀胱炎、尿石症など) | 猫のストレスは、特発性膀胱炎や尿石症など、おしっこの病気に表れやすい傾向がある。 |
③猫風邪(猫ヘルペスウイルス感染症) | ストレスで免疫力が落ちることで、猫風邪のウイルスに感染しやすくなる。 |
④便秘 | トイレ環境にストレスを感じている猫は、排便を我慢するので腸内で便で硬くなり、便秘になって自分で排便ができなくなる。 |
⑤脱毛症・皮膚炎 | ストレスを解消しようとして、体を舐め続ける「常同行動」をすることで、脱毛したり皮膚がただれて皮膚炎になったりしてしまう。 |
⑥自傷行為 | 猫はストレスを感じているとき、尻尾やその他の体の部分を出血するまで噛んでしまう自傷行為をすることがある。 繰り返し噛むと傷が治りにくくなり、手術が必要となることも。 |
⑦猫伝染性腹膜炎(FIP) ※コロナウイルスの一種である猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)によって引き起こされるウイルス性疾患の一つで致死率が高い。 | 発症原因は未だ解明されていないが、多頭飼い、避妊・去勢手術後、環境の変化後などに発症する例が多いことから、ストレスから引き起こされる病気と考えられている。 3歳までの若い猫と10歳以上の高齢猫での発症が発病する猫のほとんどを占める。 明確な治療法がない。 |
これらの病気にかかってしまった猫を長生きさせるためには、獣医のもとで対症療法を受けると共に、猫がストレスを感じている原因をなるべく早く突き止めて取り除くしかありません。
ストレスがなくなると猫の免疫力は回復しやすくなり、再発の予防にもつながります。
2.【一覧で解説】猫がストレスを感じる15の「要因」と表れる「症状」
愛猫を長生きさせるためには、とにかくストレスを与えないことが重要です。
もしもストレスを感じてしまっているなら、一刻も早くそれを取り除いてあげなくてはなりません。
この章では、「猫がストレスを感じる15の要因」と、「ストレスを感じている猫に表れる症状」を解説します。
可愛い猫のストレスサインを見逃さないよう、よく読んで猫の気持ちを理解しておきましょう。
2-1.猫がストレスを感じる15の要因

猫がストレスを感じる要因は、人間が想像する以上に数多くあります。
「家の中のストレス」、「外部からの刺激によるストレス」、「〇〇を強いられるストレス」の3つに分けて、考えられる15の要因を下表にまとめましたのでご覧ください。
猫がストレスを感じる15の要因
<家の中のストレス>
①環境の大きな変化 | ・引っ越し(住む場所や家具の変化、移動) ・家族が増えた(結婚や出産) ・ペットが増えた(猫や犬) など 猫は慣習的な変わらない生活を好むため、環境の変化にストレスを感じやすい。 |
②環境の小さな変化 | ・ベッドが変わった ・ベッドの位置が変わった ・食器の器が変わった ・食事の時間が変わった ・お留守番の時間が増えた ・家以外の場所に頻繁に連れて行かれる ・嫌な場所(病院)に行く など 猫が「変化」と感じることは人間が思うより多岐に渡っていて、些細な変化もストレスに繋がる。 |
③大きな声 (喧嘩、奇声など) | 猫は本能的に自然災害に対して危険を感じやすく、音や振動への恐怖からストレス症状が表れる。 |
④子供の存在 | 子供の予測不能な行動が猫にはストレスになる。突然、尻尾を掴まれたり、捕まえられるのも苦手。 また、子供の高い声も猫のストレスにつながる。 |
⑤飼い主が構い過ぎる | 猫は気ままな性質で、自由に行動したい本能が強いので、執拗に構われるとストレスを感じてしまう。 また、多くの猫は長時間触れられるのが苦手なためベタベタされるとストレスになる。 |
⑥同居ペットと相性が悪い | 単独行動を好む習性を持つ猫は、他ペットとの相性の悪さや、関係性の悪化がストレスの原因になる。 |
⑦飼い主や家族の喫煙 | 煙草の匂いや煙が苦手でストレスになる猫は少なくない。 (猫の体に付着した煙草の成分を毛づくろいで体内に取り込んでしまうことから「消化器系リンパ腫」という悪性腫瘍を発症する場合があるので注意が必要。) |
⑧飼い主や家族の香水 | 香りの強いものが近くにあると、本来嗅ぎたいものの匂いがわからなくなってストレスを感じる。 (猫は嗅覚に優れており、まわりの匂いを嗅ぐことで身の安全を確認している) |
<外部からの刺激によるストレス>
⑨来客 | 猫は来客を「安心できる自分のテリトリーを侵す存在」と感じる。 |
⑩大きな音や振動 (雷、地震、花火、掃除機など) | 猫は本能的に自然災害に対して危険を感じやすく、音や振動への恐怖からストレス症状が表れる。 |
<〇〇を強いられるストレス>
⑪留守番させられる | 留守番に慣れていない猫は飼い主の不在に不安と退屈を感じてストレスの引き金になる。 |
⑫ペットホテルに預けられる | 知らない場所で過ごす恐怖はストレスになる。 他の犬や猫の存在も気になってストレスを感じる。 狭いケージの中で過ごすため運動不足もストレスに繋がる。 |
⑬乗り物に乗せられる | ほとんどの乗り物は、大きな音や慣れない匂いなど、猫にとって苦手なものが多くストレスになりやすい。 車酔いする猫もいる。 |
⑭キャリーケースに入れられる | 他の動物よりも拘束に対する抵抗が強い猫は、狭いキャリーケースに閉じ込められるだけでストレスを感じる。 |
⑮エリザベスカラー(※)の装着 (※)傷やケガなどの外傷、皮膚の炎症があるとき、猫が舐めたり掻いたりしないようにつけるプラスチック製の保護具のこと | 装着された違和感と、視界が遮られて、自由に動くことのできない不快な気分からストレスがたまりやすい。 (様子を見て獣医に相談した方が良い) |
2-2.ストレスを感じた猫に表れる10の症状

ストレスを感じている猫は、「いつもと違う症状」で飼い主にSOSのサインを送っています。
あなたは猫のストレスサインを見逃していないでしょうか。
ストレスを感じた猫に表れる10の症状を、下記表にまとめましたのでチェックしてみてください。
ストレスを感じた猫に表れる10の症状
①食欲不振 | ・普段よりも食欲がない ・ご飯をほとんど食べない ・水を飲む回数が減る |
②体を舐める | ・体を必要以上に舐める ・皮膚を痛めるほど舐め回す |
③寝てばかりいるor寝ない | ・普段遊ぶ時間や食事の時間も寝ている ・1日中寝てばかりいる ・ずっと落ち着きなく起きている→睡眠不足 ※猫は夜行性と思われがちですが、本来の活動時間は明け方と夕暮れ時と言われています。 |
④トイレ以外で排泄する | ・トイレ以外の場所で排泄するようになる ・スプレー行為(尻尾とお尻を上げ、柱や壁など垂直な場所におしっこをかける行為)をする ・今までできていたのに粗相を繰り返す |
⑤排泄(排便)の回数が変化する | ・排泄(排便)の回数が今までと比べて明らかに増える。あるいは減少する ・下痢や便秘をする |
⑥攻撃的になる | ・常にイライラしている様子(警戒=耳を倒す) ・慣れている飼い主が近づいても威嚇する ・飼い主を噛んだり引っ掻いたりする |
⑦意味なく鳴いたり走ったりする | ・理由なく鳴いたり、突然激しく走ったりする ・特定の対象なしに鳴いたり、夜中に走り回る |
⑧脱毛 | ・何もしていないのに毛がやたらと抜けている ・舐めたり掻いたり噛んだりして体毛が抜ける |
⑨いつもと違う場所で爪を研ぐ | ・いつもと違う場所で爪を研ぐ ・あちこち移動して爪を研ぐ |
⑩隠れて出てこない | ・身を隠して出てこない ・隠れたまま食事にもトイレにも出てこない |
これらは、ストレスの度合いによって激しさなど症状の重さに違いがあります。
症状が軽い場合は、飼い主がサインを見逃しがちになるので注意が必要です。
軽いストレスの症状にも気づいてあげるためには、普段から、愛猫の行動や性格を観察しておくことが重要になります。
3.猫のストレスを軽減させる3つのポイント

ここでは猫の心理状態をよく観察・把握した上で、対処法を考えていきましょう。
猫のストレスを軽減させるために、意識して欲しい3つのポイントがあります。
・ストレスの要因を取り除く
・家の中に安心できる場所を作る
・病院には徐々に慣れさせる
それぞれ解説していきます。
3-1.ストレスの要因を取り除く
まず、2章で挙げたようなストレスの要因と思われるものを、できる限り取り除きましょう。
完全に取り除くのが難しいこともあるかと思いますが、下記のように改善することで、猫のストレスは軽減できます。
環境の変化:引っ越しなど場所が変わるときは、匂いのついた前の食器や寝床を使用することで馴染みやすく、ストレスを感じにくくなる。
大きな声:猫の前で出さないようにする
大きな音や振動:掃除機は猫の前でかけないようにするか、音が小さいタイプに替える
飼い主が構い過ぎる:猫との接し方を変える。向こうが甘えてこないときに過度に構わない
同居ペットと相性が悪い:猫が一匹で寛げる場所を作る
飼い主や家族の喫煙:猫の近くで喫煙しないようにする
飼い主や家族の香水:猫と接するときに香水をつけないようにする
来客:友人などお願いできる相手なら、外にで会うようにお願いしてみる
留守番させられる:猫を残して出かける回数をできるだけ減らす
ペットホテルに預けられる:ペットシッターや知人に頼んで、自宅まで来てもらえるようにする
原則として、猫が少しでも嫌がるもの、嫌がることは回避するようにします。
回避できないことは、なるべく猫を怖がらせたり、驚かせないように、徐々に行っていくようにすると、大きなストレスを与えずに済むでしょう。
3-2.家の中に安心できる場所を作る
猫のストレスを和らげるために、猫がストレスを感じたときに逃げ込める場所を作ってあげましょう。
多頭飼いの場合は、猫が一匹で休息できる場所を準備することでストレスが溜まりにくくなります。
単独行動の習性を持つ猫は、常に他の猫(または他のペット)と一緒にいるとストレスを感じてしまいます。
一般的な例ですが猫が好むのは次のような場所です。
・狭くて暗い場所
・高い場所
たとえば、部屋の隅にある棚の一段、小さなハウスなど専用の場所を作ってあげると、猫はいつでも逃げ込めて落ち着けます。
また、猫は見晴らしが良い高い所が好きなので、部屋の中にキャットタワーやキャットステップなどを用意すると、猫のストレスを軽減できます。
上り下りすることで運動不足解消にもなりますし、嫌なこと、恐いと感じることがあったとき、自由に上って回避できることで、猫は安心するのです。
3-3.病院には徐々に慣れさせる
健康で病気知らずな猫でも、健康診断やワクチンなどで動物病院に行く機会は避けられないでしょう。
動物病院の受診やエリザベスカラーの装着など、ストレスになるとしても猫のためにしなくてはならないことがあります。
検診や治療はストレスを感じても優先せざるを得ませんが、できるだけ「徐々に慣れさせる」ということを心がけましょう。
何事につけ、猫はいつもと違うこと、突然知らない人間や動物が出現することに、驚いたり、恐怖を感じるのです。
つまり、いきなり病院という場所に行き、他の動物をたくさん見ると猫は怯えて想像以上のストレスがかかります。
そんなときは、徐々に慣れさせるために次のような点に気を配りましょう。
・飼い主は出かける前後も、できるだけいつも通りに振る舞う
・待合室では猫にタオルなどを被せて目隠しをしてあげる
・連れていくキャリーバッグ等には、普段から遊ぶなどして慣れさせておく
(キャリーバッグ=嫌なこと、というイメージをつけないように)
エリザベスカラーは、付けていても食事がしやすいように足つきのボウルにしたり、台を置いて高さを出してあげるようにするなど、慣れさせる工夫をしてください。
それでも、猫が辛そうにしている場合は、他のタイプに替えて貰う方法もありますので、獣医に相談してみましょう。
4.猫にストレスを与えず長生きさせる4つの秘訣

猫のストレスと寿命について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
最後に、『猫にストレスをかけず長生きさせる秘訣』をお伝えしていきます。
猫にストレスを与えず長生きさせる4つの秘訣
秘訣①|室内で飼う |
秘訣②|食事やトイレの場所を整える |
秘訣③|猫の性格に合った可愛がり方をする |
秘訣④|定期的に動物病院で健康診断を受ける |
可愛い猫との暮らしが少しでも長く続けられるように、しっかり読んで理解しておいてくださいね。
4-1.秘訣①|室内で飼う
猫を長生きさせるためには、できるだけ室内で飼うようにしましょう。
外に出して飼っていると、ウイルスや寄生虫などの感染症にかかりやすく、交通事故や怪我にあう可能性が高まります。
2020年にペットフード協会が発表したデータによると、家飼いの猫は外飼いの猫に比べて平均寿命が約2.5年長いという結果になりました。(家飼いの猫の平均寿命:16.13歳/外飼いの猫の寿命:13.37歳)
ストレス面だけをみると、好きなときに外に出て自由に動き回れる方が、ストレスが溜まらないという見方もあります。
しかしながら外は外で、事故やケガのリスクだけでなく、野良猫や猫以外の動物と遭遇したり、心ない人間の悪戯に遭うなど、猫にとってストレスの要因になることがいくつも考えられるのです。
データ結果からみても答えは明らかなので、愛猫の命を大切にするのであれば、室内飼いを選択した方が良いでしょう。
4-2.秘訣②|食事やトイレの場所を整える
食事や水を与える場所とトイレは、猫が落ち着いてくつろげる場所に設置しましょう。
警戒心が強く敏感な猫を長生きさせるためには、暮らしている環境がストレスのない落ち着いた場所であることがとても重要です。
中でも食事やトイレの場所が整っていないと、猫はストレスがたまり、食欲不振になったり排泄が不安定になり、病気にかかりやすくなります。
たとえば、引っ越しや模様替えをして場所が変わると猫は食事をしにくくなることがあるので、慣れ親しんだ食器を使うことで安心させてあげるなど工夫するようにしてください。
また、トイレはいつも清潔に整えて、猫が気持ちよく排泄できるようにしてあげましょう。
4-3.秘訣③|猫の性格に合った可愛がり方をする
猫とできるだけ長く楽しく過ごしていくためには、猫の性格に合った接し方、可愛がり方を心がけましょう。
飼い主が構い過ぎたり、反対に放任して寂しがらせすぎると、猫はストレスを感じて寿命が短くなってしまうかもしれません。
「飼い主が構い過ぎるとストレスを感じる」と前述しましたが、猫もスキンシップで愛情を感じて、幸せになったり、リラックスしたりすることがあります。
好きな飼い主に撫でられたり、一緒に遊ぶといったコミュニケーションは、猫のストレス解消になるのです。
一方で、人に触れられることが苦手な猫や、自分の気が向かないときに触れられると苦痛に感じる猫もいます。
触れなくても、ただ同じ空間の近くにいて、飼い主の気配を感じるだけでも安心する、リラックスできるという猫もいます。
人に触れられるのは苦手だけど、ときどきは自分から甘えて飼い主に撫でられたい猫もいます。
撫でられるより、一緒になっておもちゃで遊ぶのが好きな猫もいます。
可愛い猫にストレスを感じさせないためには、性格を把握して、その猫が喜ぶコミュニケーションの時間を日々作ってあげるようにしましょう。
性格に合った可愛がり方をされている猫は、長生きする可能性が高くなります。
ここもチェック!
【猫の性格は毛柄で見分けられる?!】
「猫の性格を把握して…といわれてもどうやって判断すれば??」と思われる方がいるかもしれませんが、実は、古くから猫の性格は毛柄と深く関係していると言われています。
東京農業大学が2010年に発表した、首都圏の飼い猫244匹を対象にした実験でも、猫の性格と毛柄には関連性があることが検証されました。
ここで、「毛柄でわかる猫の主な性格」をご紹介しましょう。
茶トラ猫 | やんちゃで活発。大らかで他の猫に比べると警戒心が薄い。 |
茶トラ白猫 | 温厚。人懐っこい。飼い主とのスキンシップを好む愛されキャラ。 |
キジトラ猫 | 警戒心が強く慎重。心を許すと甘えん坊になる。 |
キジトラ白猫 | 慎重で用心深い。心を許すと甘えたりするがツンデレタイプが多い。 |
三毛猫 | 女王様タイプで他の猫には気が強く孤立しがち。ツンデレタイプ。 |
サビ猫 | 優しく甘えん坊で飼い主が大好きな子が多い。引っ込み思案で来客は苦手。 |
黒猫 | 穏やかでおっとりした性格。甘えん坊で飼い主にじゃれるのが好き。 |
黒白猫 | 飼い主にはデレデレの甘えん坊。他の猫に対しては強気でプライドが高い。 |
白猫 | 基本的に警戒心が強い。ほどよい距離感で飼い主だけに懐く傾向がある。 |
同じ毛柄でもオスとメスで違いがあり、メスの方がおしなべて「警戒心が強くクール」、オスは「やんちゃで甘えん坊」の傾向があります。
いかがでしょう。
猫も人間と同じで、育つ環境や経験によって性格は変わりますので、一概にはいえない部分もありますが、愛猫の性格を把握する際の参考にしてみてくださいね。
4-4.秘訣④|定期的に動物病院で健康診断を受ける
飼い猫には、定期的に動物病院で健康診断を受けさせましょう。
人間と同様に、健康診断は病気の予防、早期発見につながり、長生きしてもらうためには必須です。
特に猫には自分の痛みや不調を隠そうとする習性があり、限界まで辛さを我慢する傾向があります。
何らかの症状が出てしまったときには、すでに病気が進行してしまっている場合も少なくないのです。
健康診断では「身体検査」、「血液検査」、「尿検査」などを組み合わせて、総合的に健康状態を診断するので、猫が隠している不調が見つかり病気が早期発見できます。
ここでは『猫の長生きにつながる健康診断の3つのポイント』を挙げますので押さえておいてください。
・健康診断の頻度は年齢に応じて変える
・診断の際は健康管理についても相談する
順にみていきましょう。
4-4-1.健康診断は猫が若くて元気なときこそ重要
「うちの猫はまだ若いから」という飼い主もいますが、若くて元気なときこそ健康診断を受けておいた方が良いです。
正常なデータをとっておくことで、何か症状が出たとき、比較して異常が見つかりやすくなります。
健康な状態での、身体検査をはじめ、血液や尿、便、レントゲン、超音波などの検査数値を記録しておくことで、不調な時の診断の手がかりになるのです。
また、前述のように猫は痛みや不調を隠す習性があるので、飼い主から見て変わりなく元気でも、どんな病気を患っているかわからない所があります。
猫を長生きさせるためには、若くて元気でも定期的な健康診断は怠らないのが理想です。
4-4-2.健康診断の頻度は年齢に応じて変える
健康診断の頻度は、下記表のように猫の年齢に応じて変えてください。
年齢が上がるにつれて、病気を発症するリスクが高まるからです。
0才〜5才(子猫〜成猫期) | 年に1回 先天性の病気や若い猫に多い尿石症の恐れがある |
6才〜10才(シニア猫期の入り口) | 半年に1回 腫瘍や歯周病などの発生の恐れが高まる |
11才以上(シニア猫期) | 半年に1回以上 腎臓病や癌などのリスクが高まる |
頻度は猫の健康状態によっても違ってくるので、詳しくはかかりつけの動物病院に相談してください。
4-4-3.診断の際は健康管理についても相談する
健康診断の際は、獣医に愛猫の健康管理についても相談するようにしましょう。
猫が病気にかかるリスクは、自宅での健康管理で軽減することができます。
たとえば、食事や排泄などの健康管理方法など、気になることをあらかじめメモしておいて、健康診断の際に相談すると良いでしょう。
記事で解説してきたストレスについても、「これは猫にとってストレスになるのか?」といった疑問や、「どうすればストレスを取り除けるか?」といったことを聞いてみてください。
生活環境がわかるような写真や動画を撮って見せるとスムーズに伝えられるでしょう。
検査だけでなく、獣医から日々の健康管理についてアドバイスを貰えることも健康診断を受ける大きなメリットになりますので、大いに活用してください。
いかがでしょう。
「病院がストレスになるから」といった理由で健康診断を躊躇する飼い主もいますが、健康診断を定期的に受けることこそ、大切な猫の命を守ることにつながります。
愛猫が健康に過ごせるように、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
5.まとめ
ストレスは、猫の寿命を短くする可能性があります。ストレスがかかると、自律神経が乱れたり、免疫力が低下して、病気や突然死を引き起こしてしまうのです。
猫がストレスを感じる要因をおさらいしておきましょう。
<家の中のストレス>
・環境の大きな変化
・環境の小さな変化
・大きな声
・子供の存在
・飼い主が構い過ぎる
・同居ペットと相性が悪い
・飼い主や家族の喫煙
・飼い主や家族の香水
<外部からの刺激によるストレス>
・来客
・大きな音や振動
<〇〇を強いられるストレス>
・留守番をさせられる
・ペットホテルに預けられる
・乗り物に乗せられる
・キャリーケースに入れられる
・エリザベスカラーの装着
猫のストレスを軽減するためには、このような要因をできるだけ取り除いてあげましょう。
愛猫にストレスを与えず長生きさせる秘訣は4つです。
・室内で飼う
・食事やトイレの場所を整える
・猫の性格に合った可愛がり方をする
・定期的に動物病院で健康診断を受ける
可愛い猫と少しでも長く一緒に過ごせるように、この記事を役立てて頂けたらと思います。
また、皆様から寄せられたファミリーに関する日常の困りごとやお悩みを
専門家や獣医師が回答しています。
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相談も随時受け付けておりますのでフォームから投稿いただければと思います。
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